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実受験者数 |
合格者数 |
ランクⅠ |
ランクⅡ |
ランクⅢ |
ランクⅣ |
R3 |
10,499人 |
3,765人 |
35.9% |
6.3% |
26.9% |
30.9% |
R2 |
11,035人 |
3,796人 |
34.4% |
5.6% |
24.3% |
35.7% |
昨年(R2)と比較すると実受験者数は学科試験の合格者減をうけて、536名少ない人数でした。
全国合格率は35.9%で、昨年より1.5%上がりましたが、昨年とほぼ同じです。
また、ランクⅢとランクⅣを合わせた割合は昨年より2.2%減りましたが、おおむね約6割という結果は、ここ数年の傾向と変わりませんでした。
この結果からは、特に今年は法令への適合として道路高さ制限がポイントで、道路高さ制限に不適合なものはもちろん、「情報の未記載」つまり、適合しているか否かを記載していないもの、不明確なものもランクⅢ、Ⅳに該当したことが分かります。
なお、「住戸の採光」についてはここに記載はありませんでした。
昨年に続いて「延焼ライン」について記載もありますが、「延焼ライン」については難解なものではないので、次年度に向けては、記入漏れ、記入間違いなどしないように十分注意する必要があります。
テナント部門のゾーニングも①、②ともに、分散させることなく、建物の南側にまとめて計画しています。
3.駐車場の配置・住宅部門の動線
駐車場の配置は、標準解答例①では東道路側、標準解答例②では西道路側に計画しています。
住宅部門の動線は、
①では北側に敷地内通路を設け、東西の両方の道路から中央の出入口へアクセスできる計画です。
②では西側に住宅用サブエントランスを設け、屋内で東西に通り抜けできる計画です。
4.屋上庭園の配置
標準解答例①では南側配置、標準解答例②では北側配置でした。
課題文に配置条件がなかったことから、試験後の分析どおり、どちら側へ設けても問題なかったことになります。また、①、②ともに課題条件である「共用室から直接行き来できる」だけでなく、入居者の交流スペースとして使えるよう、廊下からの動線も確保しています。
・住棟形式は、①ではL型、②ではI型での計画です。
2階以上の部分は①、②ともに南側1スパン分セットバックさせて採光を十分に確保する計画で、住戸は南面配置を中心に、一戸建て住宅側のある西側へ向けて配置しています。
・個室とするか、室の一角に計画するか悩ましかった「在宅勤務を考慮したスペース」は、①、②ともにLDKや寝室の一角に計画しており、個室としなくても問題なかったことが分かります。
・共用廊下の幅は、①では2.5m、②では2mで計画しています。
計画上、どちらの幅でも問題なかったことが分かります。
・標準解答例②の2階住戸Cの南側壁面について、壁心を柱心とずらして居室面積を広く確保しており、計画の自由度を高める上の手法として応用できます。
・今年初めて課題文に明記された「異種用途区画」については、標準解答例の「今後の学習に向けて」にあるとおり、共同住宅部分とその他の部分とを所定の基準に適合する床、壁又は特定防火設備で区画する必要がありました。
ただし、課題に「テナント部門は、住宅部門の動線やプライバシーに配慮」や「セキュリティに配慮」といった条件があったことから、標準解答例①、②ともに、住宅部門とテナント部分には、結果的には開口部を設けずに床及び壁で区画したため、特定防火設備の表示はありませんでした。
・標準解答例では防火設備等の扉の開き勝手は、令和元年、令和2年は基本的に図示されていませんでしたが、令和3年では再び図示されています。
①では「経済性を踏まえた計画」という条件を踏まえ、布基礎としていると考えられ、支持地盤に達していない一部のフーチング下部を地盤改良としています。
②ではべた基礎下部が、支持地盤に達していない部分について傾斜に合わせて4段階で地盤改良を施す計画としています。
参加無料なので、ご興味のある方は是非ご視聴ください!
日時:1/5(水)19:00~
試験制度の変更により「学科には合格したけれど、製図はパスして令和4年に受験しよう」という初受験者や、受験経験者でも「設計製図の基本」に不安を持っている方、学び直したい方にむけて、まずは何から始めるべきか及び「初受験対策講義」のコースについて解説します。
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